COMPについて

私のゲーム、無駄に世界観があるんです。
オフラインのゲームの続編というのもあるし、全ての作品が世界観として繋がっているという理由もあります。

今回は【COMP】
COMP自体の説明で結構長くなってしまったので、今回はCOMP自体の説明のみ。
【悪魔召喚】については後日書くことにします。
………長いですよ?ゲームをやって、どうしてもこの項目について詳しく知っておきたい!という人だけ見てくださいね。


COMPとは、約20年前に起こった悪魔戦争において、悪魔研究機関(当時は政府公認の表組織だった)「MOW」が陸海の兵士に配布した
戦闘サポート用のハンドベルトコンピューターの総称である。
もっとも「COMP」とは正確には当時兵士達に付けられたあだ名であり、今ではこちらの呼び方の方がメジャーではあるが、もっと複雑で、覚えにくい名前が正式名称だったとも言われている。

腕に装着することでCOMP自体がその腕にスキャンを施し、自動でフィットするサイズに調整してくれる。
そしてその兵士個人や味方として参戦可能な部隊員と、敵となる悪魔の分析、そしてそれらを統合して状況の判断を瞬時に行い理想的な対処を提案したり、悪魔にも探知されにくい特殊な電波を使っての文章作成における兵士同士の簡単なやりとり等が出来る。
ただ、これだけなら他の機器でも十分に対応できるし、これほど悪魔戦争時において普及することはなかった。
肝心なのは、COMPに付いていた『身体能力促進機能』だ。

これは、COMPが特殊な波動、もしくは成分不明の薬剤を装着側の腕を通して装着者の兵士に一時的な能力向上を促すというものだった。
「MOW」は悪魔研究機関。この機械には悪魔の能力が宿っていたのだ。
当時の兵士はおろか、政府でさえもこのメカニズムは解明できていなかったが、相手は悪魔で、他に対抗する有効的な手段もないということで、彼らはその機能を惜しみなく使い、悪魔に対しての戦闘を有利に進めていた。

だが、それこそが「MOW」の罠だったのである。

「MOW」は兵士に配られたCOMPの全てから、悪魔との戦闘実践データを収集。
(戦争時の軍事関係の兵器は全て「MOW」のものであったので、その兵器の実践データ収集も兼ねていた)
COMP装着中の兵士が死亡すれば、COMPもその場で全ての実践データをMOWへと送り、自分のシステムを自動フォーマットしてしまう。
MOWはその実験結果を使い、将来強大な悪魔を使役しようと企んでいたのだった。
政府さえも、いやこの世界の全ての支配者になるために。

これに最初に気づいたのは、戦争に対して活動を続けていたレジスタンス集団であった。
だが、彼らがいくら「あなたたちは利用されている。」と声高に説得しても、誰も耳を貸そうとはしない。
おそらく「MOW」に頭の上がらない政府がもみ消しに出たのだろう
だが何より、この戦争に悪魔に勝つにはそれしか手段がなかったというのは、全ての人間が知っていた…
これが一番の理由ではなかっただろうか



さて、本編で瑞紀が手にするCOMPだが、これにはレジスタンスが改造を施している。
一度装着したらMOW本社に行って書類を申請しなければ外れないCOMPを、一定のコマンドを入力することで外れるようにしたり、彼ら独自の機能を追加させたりもしている。

そう、悪魔使役機能である。

悪魔の技術を研究していたのは、当時「MOW」だけではない。「MOW」台頭により影は薄かったが、彼らレジスタンスもまた、同じようにCOMPのメカニズムを解析しようとしていたのだった。
そして、彼らはそれに大部分成功している。
現に、彼らは自分たちの使うCOMPに自分に有利な機能を次々と開発し、レジスタンス活動を大きな被害を出すこともなく終戦直後まで続けていたと言われている。


瑞紀がCOMPの機能を移し替えてもらった携帯型悪魔召喚機。
これは、レジスタンスと同様、戦争時から悪魔研究を行っていた機関であったエナジー協会の渾身の、そして初めてのサポートコンピューターである。
…そう、「初めて」。
何万回というテストをくぐり抜け、火氷風雷、そしてありとあらゆる物理衝撃に絶えうる小型機械。
エナジー協会は、イレギュレーションのストーリーのごく半年前に、その開発に成功したばかりだった。
「MOW」と同じ、観察における研究、間接的なデータ収集を主体とする機関でありながらも、MOWの台頭、さらには利益に対する無欲さがあだとなり、彼らの物理的成果はほとんどなされていなかったのである。
装着型ではないので、使用者に直接的(注射による薬物投与等)な身体促進を与える事は出来ないが、当時COMPが行えた悪魔に対する分析などを同じ処理速度で行うことが出来る。
だが無論、この召喚機はただのCOMPの2番煎じなどではない。

COMPは悪魔使役機能などの負荷を考慮して作られてはいなかったので、レジスタンスの行う改造を受けたCOMPは、特殊なメンテナンスを行う必要があった。
だが、エナジー協会の作ったこの携帯型「悪魔召喚」機は、そういう負荷を想定して作られている。
よっぽどの事がない限り、壊れることも、急に爆発することなどもないということだ。

だが、量産するには少々問題があった。
エナジー協会の技術では「悪魔召喚」が完全ではなかったのだ。

だから、瑞紀がMOWの(正確にはレジスタンスの)技術であるCOMPに付加された機能を使っているのは、ある意味正解だったのである。
エナジー協会のものを使っていれば、悪魔がいきなりスライムになって出てきたりしただろう(笑)